灌水施用型植物活力剤森羅「アグリボの力」を根から

「森羅」開発のキッカケ

森羅をつくるきっかけとなったのは、施設でトマト等を栽培している生産者の一言でした。

「ウチは交配のためにマルハナバチを使っているんだ。」
「でも、ハチをハウスに入れると、基本的に殺虫剤の使用が難くなるんだよ。」
「だからアグリボ単独で葉面散布するっていうのも面倒でさー。何かいい方法は無いかな?」

「ハチに問題は出ないので使っても大丈夫ですよ」と、言ったところで “面倒” ということには変わりありません。ならば「葉面散布ではない、別の簡便な処理方法を考えよう」となるのがアグリボらしいところ。

「でも、どういう方法がいいかな?」うーん…。

「そうだ! 灌水チューブで流して根に直接吸収させるっていうのはどうかな !? 

「おー! いいアイディアかも〜 !! 

と、いうような会話があったかどうかは別にして、とにかく生産者の方々のニーズに応えようと、灌水施用型製品の開発に着手して生まれたのが「森羅」です。結果的に、葉面散布剤の散布量によっては灌水剤のほうがコスト的にも低く抑えられるというメリットも生まれました。

「森羅」は、古(いにしえ)の知恵

昔から「麦踏み」という栽培方法を行っている地域があります。

これは、麦に物理的な刺激を与えて草丈の伸長を抑制させるのですが、茎数増加・発根促進・耐寒性強化、また幼穂形成の遅延による凍霜害の回避といった効果があるということが知られています。

では、なぜそういった効果が表れるのでしょうか?

それは、物理的刺激による環境シグナルでエチレン *1 生成が高まるからです。※1

エチレンは、主に植物の成熟と老化に関与するホルモンですが、その生成が高まることにより伸長が抑制されて横に肥大生長するのです。作物にもよりますが、播種後に覆土を堅くすると茎葉の伸長が抑制されて横に肥大し、いわゆるずんぐり苗になります。

これも同じ植物のシグナル応答反応 *2 を利用した栽培方法です。

また、エチレンには不定根形成を促進する作用があると考えられています。※2

植物体のエチレン活性を高めると、伸長が抑制されて茎や根が太くなり、根数が増加するための基礎要因が形成されると同時に「根力」*3 のある根の形成が促進される =「根の充実」が図れるのです。

昔の人はエチレンのことを知らなくても、経験的に上手く応用して栽培してきたんですね!

このような「古(いにしえ)の知恵」を応用した栽培技術は、他にも大豆栽培や稲の乾田直播栽培などありますが、森羅もこのメカニズムの原理を活かした製品です。

森羅は根に直接吸収させる灌水施用という処理方法の利点を生かし、酵母菌内容物とエチレンの前駆体であるメチオニンというアミノ酸によって、植物体のエチレン生成を高め「根力」のある根の数を増やして「根の充実」を図ります。

コボ介のマメ知識

エチレンの研究

1 植物が物理的刺激を受けると、エチレン生成を高めることに初めて気がついたのはGoeschlらです。(1966)

彼らは、エンドウの芽生えが土壌中で土塊に当たると、その物理的刺激によってエチレン生成を増大させて芽生えは伸びるのを一旦止めて太くなり、やがて土塊を押しのけて土の表面に出芽することを突き止めました。

2Clarkらが行なったトマトのエチレン非感受性突然変異体を用いた実験で、挿木における不定根形成数が少なく、オーキシン処理での不定根形成促進効果がほとんど見られないことから、切断処理による傷害の結果生じたエチレンが不定根形成に促進的に関与していることが示唆されています。(1999)

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