「根のもつ働きってなんですか?」って聞くと「水を吸い上げること」ってほとんどの人は答えるはず。でも、それは根のもつ働きのほんの一部にしかすぎません。根の働きには水や養分の吸収は勿論、さまざまな物質の合成(植物ホルモンや有機窒素化合物など)や、養分の貯蔵、地上部を支える役割など多岐におよびます。作物を健全に育てるには、それらをきちんと機能させることが必要です。そのためには根が本来持っている活力「根力」を引き出し、強い根にするよう心がけましょう。
「収穫期は葉面散布する時間がないんだよ。だからアグリボを灌水で使えるようにできないかな?」という現場からの声に応えて開発されたのが、灌水・灌注用につくられた「森羅」です。収穫最盛期などの忙しい時期でも灌水の時に使える利便性を持ち、さらに発根促進作用に重点を置いて開発しているので、施設栽培(特に果菜類など)で問題になる “成り疲れ・根痛み・樹勢低下” などの対策として、後半まで「根力」が必要な場合に有効です。
実際の生産現場では、地上部の状態で地下部を予測しているケースがほとんど。これは地下部の重要性を理解してはいても、実際に目で確認することが出来ないから。いわば地下部は “Blind Area(目に見えないところ)” な訳です。でも極めて重要な部分ですから、積極的に注意を払って管理しなければなりません。そこで一度、作付け中の株で地上部が弱々しいものと、健全なものを比較してみてはいかがでしょうか? 地下部と地上部の相対関係が掴めれば、きっと次の作付けに役立つと思います。