アグリボEXの、ばれいしょ生育期処理による増収・品質向上確認試験Ⅱ

1. 試験目的

アグリボEXを、ばれいしょ(じゃがいも)の生育期に葉面散布し、
収量・等級別分配率に与える効果を確認する。

2. 試験方法

植付け
畝幅70cm × 3.6m / 5畝(約13㎡)の現地圃場に、
「キタアカリ」 種いもを、株間30cm間隔で各畝10個を植え付け。
試験区および処理時期
試験区 試験区① 試験区② 試験区③ 試験区④
着蕾初期 アグリボEX
1,000
- アグリボEX
1,000
-
開花期
(40%以上の株が開花)
- アグリボEX
1,000
アグリボEX
1,000
-
処理方法
アグリボEX1,000倍希釈を、小型噴霧器で茎葉に十分噴霧。
収穫調査
植付け約4ヶ月後の完全枯凋期に、各試験区より3株を収穫し、
塊茎を個別に秤量し収量と塊茎の等級別分布を調査する。

3. 試験結果

等級別塊茎数


試験区① 試験区② 試験区③ 試験区④
実数
(g)
比率
(%)
実数
(g)
比率
(%)
実数
(g)
比率
(%)
実数
(g)
比率
(%)
総量 43 100.0 54 100.0 35 100.0 42 100.0
200g
以上
3 7.0 0 0.0 3 8.6 4 9.5
150
200g 未満
1 2.3 3 5.6 5 14.3 1 2.4
100
150g 未満
4 9.3 10 18.5 6 17.1 6 14.3
50
100g 未満
18 41.9 9 16.7 6 17.1 7 16.7
50g
未満
17 39.5 32 59.3 15 42.9 24 571.

試験結果

着蕾初期に、アグリボEXを処理しない試験区②④は、50g未満の塊茎の数が全数の60%近くを占めたのに対し、アグリボEXを処理した試験区①③では40%前後に減少した。

また、
着蕾初期に、アグリボEXを処理した試験区①では50100g
開花期に、アグリボEXを処理した試験区②では100150gの塊茎数の比率が高かった。

等級別収量


試験区① 試験区② 試験区③ 試験区④
実数
(g)
比率
(%)
実数
(g)
比率
(%)
実数
(g)
比率
(%)
実数
(g)
比率
(%)
総量 2,925 100.0 3,047 100.0 2,940 100.0 2,730 100.0
200g
以上
663 22.7 0 0.0 737 25.1 1,101 40.3
150
200g 未満
192 6.6 484 15.9 846 28.8 190 7.0
100
150g 未満
469 16.0 1,220 40.0 717 24.4 718 26.3
50
100g 未満
1,266 43.3 649 21.3 378 12.9 452 16.6
50g
未満
335 11.5 694 22.8 262 8.9 269 9.9
  • 着蕾初期に、アグリボEXを処理した試験区①を、無処理の試験区④と比較した場合、上記結果と同様に50100gの塊茎の比重が極めて高かった。

    着蕾初期(ストロンの伸長始期に相当)のアグリボEXの処理は、塊茎の初期肥大を促進する効果があると考えられる。

  • 開花期に、アグリボEXを処理した試験区②を、無処理の試験区④と比較した場合、200g以上の塊茎が無く50g未満の塊茎の比重が高いが、100200gの塊茎の充実が見られ総収量も高かった。

    開花期のアグリボEXの処理は、塊茎の過剰肥大を抑え均一化するものと考えられる。

  • 着蕾初期と開花期に、アグリボEXを処理した試験区③では、“100150g”, “150200g”, “200g以上”の3階級の塊茎の重量バランスが良く、収品率が良好と考えられる。

    これは、アグリボEXの着蕾初期処理による塊茎の初期生育の促進と、開花期処理による塊茎肥大の均一化が統合された結果と判断できる。

これらのアグリボEX処理による効果については、直接の光合成促進と同時に、アグリボ作用により産生された植物ホルモンのエチレンの効果で、糖の転流と蓄積が安定的に促進された結果として顕れたものと考えられる。

5. まとめ

■ 等級別塊茎重量の累積等級別塊茎重量の累積

試験結果から応用できる作物

詳しくはアグリボ製品の作物別ご使用方法 “アグリボこよみ” をご覧ください。

上記以外の作物のこよみ

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