アグリボEXの、ばれいしょ生育期処理による増収・品質向上確認試験Ⅰ

1. 試験目的

アグリボEXを、ばれいしょ(じゃがいも)の着蕾初期に1回葉面散布し、
収量・等級別分配率に与える効果を確認する。

2. 試験方法

植付け
浴光催芽した「男爵薯」種いもを1/2に切り、
切り口を風乾させたものを、1/5000a用ワグネルポットに植付け。
用土
アイリスオーヤマ製「花と野菜の培養土」(赤玉土: 30%, 軽石: 10%, バーミキュライト: 20%, ピートモス: 30%, バーク堆肥: 10%)
元肥
アート園芸製配合肥料(N:P:K = 8:8:6)を、ワグネルポット当たり8g施用。
培土
植付け1ヶ月後に、赤玉土で約5cm培土。
薬剤処理
植付け36日後(着蕾初期)に1回、アグリボEX1,000倍希釈液を茎葉に十分量噴霧。
着蕾状態着蕾状態
収穫調査
植付け約3ヶ月後(無処理区枯凋期)に土をふるいかけして、
直径5mm以上の塊茎を収穫・秤量し、収量と個重階級別分布を調査する。

3. 試験結果

収量と塊茎数(5ポット当たり)


アグリボEX処理 無処理
塊茎数 総重量(g) 平均個重(g) 塊茎数 総重量(g) 平均個重(g)
総収量 24 840 35.0 24 777 32.4




80g以上 3 270 90.0 2 171 85.5
6080g未満 2 135 67.5 1 69 69.0
4060g未満 2 99 49.5 6 309 51.5
2040g未満 10 305 30.5 5 143 28.6
20g未満 7 31 4.4 10 85 8.5

アグリボEXを処理したものと無処理を比較すると、塊茎数は変化が無かったが、アグリボEXを処理したものの方が平均個重が増し、約8%の増収となった。

個重階級別分布率


アグリボEX処理 無処理
塊茎数
比率(%)
総重量
比率(%)
同左累積
(%)
塊茎数
比率(%)
総重量
比率(%)
同左累積
(%)
総収量 100.0 100.0 - 100.0 100.0 -




80g以上 12.5 32.1 32.1 8.3 22.0 22.0
6080g未満 8.3 16.1 48.2 4.2 8.9 30.9
4060g未満 8.3 11.8 60.0 25.0 39.8 70.7
2040g未満 41.7 36.3 96.3 20.8 18.4 89.1
20g未満 29.2 3.7 100.0 41.7 10.9 100.0

有効と思われる個重40g以上で比較すると、アグリボEXを処理したものは、80g以上の階級にもっとも重量が集中(32.1%)したのに対し、無処理では4060g未満の階級に集中(39.8%)した。

塊茎の累積重量(重い順の積み重ね棒グラフ)

塊茎の累積重量(重い順の積み重ね棒グラフ)個重が60g(規格M)以上の塊茎の累積重量で比較すると、アグリボEXを処理したものは、5個で全収穫量の約50%を占めたのに対して、無処理のものは3個で約30%であった。

5. まとめ

ばれいしょ(じゃがいも)の着蕾初期に、アグリボEX1,000倍希釈液を葉面散布することで、増収と同時に収穫塊茎の歩留まり向上(等級の改善)が図れる

本試験では、無処理区の枯凋状態に合わせて収穫調査を実施したが、その時点でアグリボEX処理区の茎葉は、まだ枯凋しておらず(画像参考)、数日調査時期を遅らせた場合には、さらに収量の較差が拡大するものと予想されます。

なお、この収穫適期の遅れは “登熟期間の延長” なので、増収要因のひとつとして捉えるべきものだと考えます。

試験結果から応用できる作物

詳しくはアグリボ製品の作物別ご使用方法 “アグリボこよみ” をご覧ください。

上記以外の作物のこよみ

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